2021-09-22から1日間の記事一覧

一言一話 58

テクスト理論の愉しみ―1965‐1970 (ロラン・バルト著作集 6) 作者:ロラン バルト みすず書房 Amazon 意味の問題の三つのレベル これらの意味の問題を、すでに三つのレベルに位置づけることが可能であると思われる。まずは心理学的レベルである。この点に関し…

ケネス・バーク『動機の修辞学』 32

.. カーライルの「神秘」 マルクスの階級の神秘化についての洞察は予期せぬ方向から、同じくらい執拗な十九世紀の作家によって強化されるのだが、彼は「神秘」を称賛的な用語として用い、その拒絶を美的なものに対する嫌悪と見なしている。我々が言っている…

ブラッドリー『仮象と実在』 153

[身体とはなにか。] 身体とはなにか。直前の章で我々はその答えを予期していた。身体は物理的世界の一部であり、自然そのものは完全に非実在であることを見てきた。抽象によって切り離された全体のある側面があり、それはなんらかの目的にとっては独立した実…