2021-09-23から1日間の記事一覧

一言一話 59

記号の国―1970 (ロラン・バルト著作集 7) 作者:ロラン・バルト みすず書房 Amazon 箱 箱は、包装や遮断幕や仮面の役目をもち、なかに何かを隠し護りつつ指示している、ということで価値をもっている。すなわち、箱は代わりのものをあたえるのである――この表…

ケネス・バーク『動機の修辞学』 33

.. エンプソンの「牧歌的」同一化 我々はいま、「宮廷作法は、いかに回りくどいものではあっても」と言った。ウィリアム・エンプソンの独創的な著作『英国の牧歌』(イギリスでのタイトルは『牧歌の諸変奏』)は、このほとんど知られていない修辞に関する考…

ブラッドリー『仮象と実在』 154

[魂とはなにか。298] そして、魂が身体以上に自律的だといえないことは明らかである。こちらもまた、純粋に現象的な存在であり、不完全で不整合なあらわれであって、独立した「事物」として自らを維持する力はない。第一巻の批判は、自己が真の実在である…