2021-10-30から1日間の記事一覧

一言一話 90

ロートレアモンとサド (1970年) 作者:モーリス・ブランショ Amazon サド 強者の危機 もしたった一度でも強者が自分だけの快楽を求めたがために不幸を見出し、またもしも自分の専制の行使においてわずか一度でも犠牲者となるならば、彼はおしまいであり、快楽…

ケネス・バーク『動機の修辞学』 64

... 5.ホプキンスにおける高揚感と懈怠 ジェラルド・マンリー・ホプキンスの詩を考えると、次のような段階が見て取れる。 1.早熟で官能的な感覚的イメージがある。例えば、カレッジで賞を取った詩には、光、花、宝石、色彩がちりばめられ、ほとんど感覚…

ブラッドリー『仮象と実在』 185

[潜在的な存在とはなにか。 どちらも「潜在的な存在」に属するだろうが、この語句の意味を考えることに進もう。「潜在的」「隠れた」「発生期の」という語は、「実質上の」「傾向」などと加えて、あまりに多く使われている。ある種のものが存在するという意…