2021-11-24から1日間の記事一覧

よろずの紙反故 3

あいなめを並べるザルの青々と 抜けた歯でこよりをつくるアイヌの子 亡き人の愛別離苦のゴンドラよ 曖昧に刀を交わす敵討ち 哀憐を固ゆでにして凍らせて

一言一話 109

フランツ・カフカ (1955年) 作者:マックス・ブロート Amazon 『審判』の朗読、笑い カフカが自分で朗読するとき、このユーモアは特にはっきりと現われた。たとえば、彼が「審判」の第一章を聞かせてくれたときなど、われわれ友人たちは腹をかかえて笑った物…

ケネス・バーク『宗教の修辞学』 14

Ⅲ.終り (最後の言葉「開かれるであろう」————最後の文の文体的な側面。「開く」という語を含む他の注目すべき文脈。「開く」が「宙づり」に突き当たるような文脈。) 『告白』の最後の言葉は「開かれるであろう」という意味の動詞である(中間部分は始まり…

ブラッドリー『仮象と実在』 204

[善の相対性。] こうした議論は退屈であったが、教訓的でないことはなかったろう。善の本性についての一般的な結論を確認するすべになった。善は絶対でもなければ究極的でもない。それは事物の本性の一面、部分的な側面である。それは不整合によって、原理…