2022-01-16から1日間の記事一覧

よろずの紙反故 43

イヴォンヌが宝石の瑕疵捜しおり 初春や逢魔が刻の杉木立 水たまり間合いをはかるピンヒール 月光の漏れる井戸辺で皿九枚 ひとり寝に手ぬぐいだけを枚挙して

一言一話 157

下村亮一『晩年の露伴』から。 支那文学 「支那文学を正しく評価しない者が、支那を誇大な表現をもちいる国だとか何だとかいうのは、まことに困りものだね。何といっても支那は文字の国だよ、表現も厳格だし、そんな誇大な、だらしないものではないんだ」(…

レイモンド・ウィリアムズ『マルクス主義と文学』 2

広範囲にわたる歴史的発達の文脈においてみると、「文化」という概念は、限定的な他のあらゆる概念に対して強い圧力を及ぼしている。それが常にこの概念の利点である。また、定義と理解双方において常に困難の源ともなっている。十八世紀までは、それはまだ…

ブラッドリー『論理学』 9

[単なる接合でも観念の等式でもない。16] §16.(ii)ここで最初の誤りを終え、次の誤りのグループを考えることとしよう。それらは共通の欠点、判断においては一組の観念があるという誤った考えに苦しんでいる。我々はこの錯覚を§11で扱い、以下の…