2022-01-17から1日間の記事一覧

よろずの紙反故 44

琴柱眉毛とT字に重なりて 昧爽に首を出したる緑亀 武蔵野に埋葬される回教徒 売僧から赤チンひと瓶買いにけり 死神に六根清浄と声をかけ

一言一話 158

下村亮一『晩年の露伴』から。 香を見つける 露伴は、「香」を見つける一番の早道で、しかも金のかからない方法を伝授してくれた。 「散歩に出るとき、一つの目標をもつんだね。たとえば道路わきのドブの中に、電柱の朽ちて埋もれているようなのを見つけたら…

レイモンド・ウィリアムズ『マルクス主義と文学』 3

「文明」と「文化」(特に初期において共通する「耕作」という形では)は結局十八世紀後半までは交換可能な言葉だった。両者は共に、完成された国家と発達の完成型である国家という問題のある二重の意味を伝えた。結果として生じた分岐にはいくつかの原因が…

ブラッドリー『論理学』 10

[これまでも間違いに含まれていた真実。17] §17.我々はこうして前述の教義の間違いを見てきた。それらがもつ主要な真実を考えるのはより喜ばしい仕事である。(i)§13で我々が批判し始めた見解は、主語、述語、賓辞の誤りを避けている。その見解は…