2022-01-28から1日間の記事一覧

よろずの紙反故 54

実在や老眼越しの桃の皮 おかっぱの頭を崩す狼藉や 纐纈の血の染み渡る揚げ豆腐 揚げ鍋に余った肉をとじ蓋に 紀元節明荷一つの朝立ちへ

一言一話 158

カイエ・デュ・シネマ1955年のベスト20 1.ロベルト・ロッセリーニ『イタリア旅行』 1953年 伊 2.カール・ドライヤー『奇跡』 1955年 デンマーク 3.ロバート・アルドリッチ『悪徳』 1955年 米 4.マックス・オフュルス『歴史は女で…

レイモンド・ウィリアムズ『マルクス主義と文学』 13

十九世紀後半から二十世紀中盤にかけての実証主義が優勢な時期においては、マルクス主義の支配的な部分は、こうした事実上の還元を行なった。全般的に無視されていた言語理論において直接的にではなく、意識についての考察や、「イデオロギー」や「上部構造…

ブラッドリー『論理学』 20

§9.しかし、判断は、前の章で見たように、観念に限られるものでもなく、決してその総合に存するわけでもない。二つの観念が必要だというのはまったくの錯覚であり、二つ揃うまで判断を待つようでは我々は判断などまったくできなくなるだろう。繋辞が必要だ…