2022-04-10から1日間の記事一覧

幸田露伴芭蕉七部集『冬の日』評釈の評釈2

笠は長途の雨にほころび、紙衣は泊〃の嵐にもめたり、わびつくしたるわび人、我さへあはれに覚えける。昔狂歌の才子此国にたどりしことをふと思出て申侍る 狂句 木枯の身は竹斎に似たる哉 芭蕉 これは前書きのある句である。前書は端書とも詞書ともいう。詩…

トマス・ド・クインシー『スタイル』13

しかし、こうした相違にもかかわらず、我々はみな、異教徒も、イスラム教徒も、キリスト教徒も政治や個人的な策謀に欠くことのできないものとして演説は行われてきている。目的が法律制定に関することだろうと、法廷でのことだろうと、同郷人に市民としても…

ブラッドリー『論理学』38

§46.ここで反対意見のために立ち止まらねばならない。「定言的と仮言的との区別は」と我々は言われる、「実際には錯覚である。仮言的判断はすべて定言的なものに還元できるし、結局のところ定言の一種に過ぎ<ない>」のだと。もしそれがしっかりと確かめ…