2022-04-17から1日間の記事一覧

幸田露伴芭蕉七部集『冬の日』評釈の評釈9

髪はやす間を忍ふ身の程 芭蕉 何丸の解釈で、『伊勢物語』の「むかし心つきて色好みなる男、長岡といふところに家つくりて居りけり、そこの隣なりける宮原にことも無き女どもの、田舎なりければ、田刈らんとて、此男のあるを見て、いみじのすき者のしわざや…

トマス・ド・クインシー『スタイル』20

さて、スタイルについての訓練の機械的な体系が、これら間違った書道と同じような平準化する結果しかもたらさないなら、以前からの無知のままでいた方がずっといいことになろう。どうしようもない単調さに終わってしまうなら、昔の無頓着な簡潔さの方が歓迎…

ブラッドリー『論理学』45

§60.総合判断については時間を費やす必要はない。現実の知覚によって与えられるものを超越する際には、疑いなく推論を使っている。形容の総合は、内容のある点での同一性によって現前と結びついている。この総合は単なる普遍であり、それゆえ仮言的である…