2022-04-20から1日間の記事一覧

幸田露伴芭蕉七部集『冬の日』評釈の評釈12

影法の暁寒く火を焚きて 芭蕉 影法はいまでいう影法師で、略語ではない。何々坊というのはすべて人に擬していう言葉で、しわい(しみったれ)なのをしわん坊、けちなのをけちん坊、取られるものを取られん坊、取るものを取りん坊または取ろ坊、かたゐ(乞食…

トマス・ド・クインシー『スタイル』23

さて、これらのことをギリシャ文学に当てはめてみると、この知的領域では二つの発達段階しかなかったと観察できる。多分、こうしたことに通じていない読者(通じていない読者と通じている読者を同等にもつことが影響力ある雑誌の誇りであり栄誉であろうから…

ブラッドリー『論理学』48

§66.そして、もう一つの例が、科学によって純化された精神がいかに正統的なキリスト教と合致しているか示すことになるのをご容赦願いたい。宗教的な意識では、神と人間はつながりをもった要素である。しかし、経験をふり返ってみれば、我々は区別をし、上…