2022-04-21から1日間の記事一覧

幸田露伴芭蕉七部集『冬の日』評釈の評釈13

あるしは貧にたえしから家 杜國 「たえし」は絶えしであり、「たへし」は堪へしである。貞亨元禄のころは仮名遣いも厳格ではなかったので、たえしでもたへしでも、文字に堪とも絶ともないなら、堪とも絶とも決めがたい。だから、絶えしの意味にとるものと、…

トマス・ド・クインシー『スタイル』24

かくして我々は目的に達する。この二人の中心人物ペリクレスとマケドニアのアレキサンダー(ユダヤ予言者の「力強い雄山羊」)を忘れたふりができる者はいない。二つの異なった、しかし隣り合う世紀のこの二つの<焦点>の周囲にギリシャ知性の綺羅星、銀河…

ブラッドリー『論理学』49

§68.分析判断は<それ自体で>真なのではない。それは独立して存在することはできない。個別の現存を主張することには常にそれ以上の、主張されている断片からはこぼれ落ちる内容が仮定されていなければならない。主張されていることは、他のものがあって…