2022-05-21から1日間の記事一覧

幸田露伴芭蕉七部集『冬の日』評釈の評釈39

霜にまた見る朝かほの食 杜國 または復であり、まだではない。朝顔の食は、花の酒、露の宿などというようなもので、興のある言葉づかいで、強いて問い詰めるべきではない。朝非常に早く食べる飯ということである。見は朝顔にかかり、食にはかからない。前句…

トマス・ド・クインシー『自叙伝』9

かくして、その時子供の心についた最初の傷は容易に癒えた。二度目はそうはいかなかった。親愛なる、気高いエリザベス、彼女の豊かな表情、魅力的な顔が闇の中から浮かび出るたびに私はあなたの早熟な知性のきらめきの証拠として光の冠や輝く光背(1)を思う…

ブラッドリー『論理学』75

§5.それが真であれ批判にさらされるものであれ、少なくとも推論の<必須条件>である最も重要な原理がある。それを同一性の原理と名づけるのが最良で、というのもその本質は差異のなかの同一性を強調することだからである。この原理とはどういうものか。そ…