短歌

明治余韻 与謝野晶子

明治に入ってからの近代的短歌については、私はまったく知るところがないが、与謝野鉄幹の第一の詩文集である『東西南北』(明治29年)には短歌の師匠である落合直文から、森鷗外、齋藤緑雨、正岡子規まで総勢十人の序文を取りそろえていて、ずいぶん臆面…

電気石板日録 4 水曜の曇天だけをくりぬいて影の世界で王様になり

Blues & Roots (With Bonus Tracks) アーティスト:Mingus, Charles 発売日: 2008/01/13 メディア: CD 渋江抽斎 (岩波文庫) 作者:森 鴎外 発売日: 1999/05/17 メディア: 文庫 万引き家族 メディア: Prime Video 音楽を聴くことはここ数十年変わりがないが、学…

朱楽菅江、石川淳、平秩東作

文学大概 (1976年) (中公文庫) 作者: 石川淳 出版社/メーカー: 中央公論社 発売日: 1976 メディア: 文庫 クリック: 2回 この商品を含むブログ (1件) を見る 怪談老の杖 作者: 平秩東作 出版社/メーカー: 雨書房 発売日: 2018/06/25 メディア: Kindle版 この…

歩いても歩いても

寝惚先生文集・狂歌才蔵集・四方のあか (新 日本古典文学大系) 作者: 中野三敏,揖斐高,日野龍夫,大田南畝 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 1993/07/28 メディア: ハードカバー 購入: 2人 クリック: 4回 この商品を含むブログを見る 鬼貫句選・独ごと (岩…

正岡子規と瓢箪

考えてみると、物心ついてからずっと地平線の先には山並みがある。閉塞感、あるいは守られている感じを受けたことは特にない。寒い地方ではないので、真冬にでもならなければ雪をかぶることはないけれど、季節ごとに色合いを変える。自宅と山のあいだには町…

痩せ我慢の説のために(俳句・短歌・詩)

諸々の事情があって痩せることを考えざるを得なかった。考えてみればずいぶん前のことなので、当てにはならないことだったことがわかるのだが、わりと簡単に半年くらいで十数キロ落としたことが成功体験として記憶されているせいか、いつでも落とせるという…

短歌22首

昔つくった短歌(というか狂歌)に最近つくったものを加えたものです。 この口はどうしてそんなに大きいの首までつかれる赤ずきんの湯 暗黒の深夜の蔭の闇だまり鏡に映るアリスの左手 あずまやに千鳥格子の掛け布団むくむく動くアリスの宮夫妻 姫りんご身ぐ…