2021-11-22 よろず紙反故 1 俳句 ご時世に直立する鮎の塩 釜のない不毛な愛の転轍機 あいと答えよ踏みにじられた蝉の抜け殻 愛嬌の時代のついた青頭巾 灰色の斜め左右のお愛想 陶片の小さな神にご挨拶 人形をマルチーヌと呼び愛子とし 愛執の柵を越えたる獅子の影 玉水や愛する君の髪先に 愛妾の根岸の里の侘び住い