一言一話 149

ノーマン・ブラウン『エロスとタナトス』から。

 

 スピノザの神とフロイト

スピノザの体系の神は<<自然の総合体>>である。彼は愛を快楽として、外的原因(快楽の源泉)という考えとともに、満足は愛する対象の存在にあるという意味で、愛するものとの総合を望むことを愛の領域に入れて定義している。それゆえスピノザにとっては快楽のうちに世界と結ばれることが人間の究極的目標なのであり、またフロイトにとっては、これがエネルギー(欲求)の究極的目標であって、本質的に自己愛的なものである。

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