なにも言えないと言ってもいけない――ジェイソン・ウィリアム・リー『インサニティ』(2015年)

 

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 『エンドレス・エクソシズム』を見ていたら、なかなか快調な出だしで、特にホラー映画が大好きで、なかでもエクソシズムものが好きな身にとってはうれしい限りで、っとみているうちに、あれー。なんか変だな、だってそうじゃない、前に見たことがあるんだもの、いくら好きな身にとっても、二回見るほどではなくて、というのも、制作年代が近いので、割と最近に見たはずで、そんなわけで思い出すと思い出して、このまま見るのもなんだしなーと思ったから見るのをやめたけれど、つまらなくはない映画です。

 

 次に見た『インサニティ』が『Us』や『ミッドサマー』なんかよりもずっと面白いホラー映画で、そうなんだけど、脚本の力がすごく大きくて、なにも言えない。衝撃的な展開などというと、すでにそれだけで、衝撃に対する構えができてしまうもので、フィンチャーの『ゴーン・ガール』などはあまりに衝撃衝撃とうるさいもので、あれだけうるさく言われると無意識のうちに衝撃対応姿勢がとられてしまって、実際見てみると、映画自体はまあ面白かったが、どこが衝撃なんだよという程度のもので、結局、本来はなにも言えない、ということさえ言ってはいけない。ここまで言っておいてなんですが、この映画、特に衝撃的な展開や結末があるわけではない、ないけれども、筋などを下手に言ってしまうと台無しになる、アマゾンの概略は相変わらず適当で、あのくらい適当だと害はないようなものだけれど、読まないで見た方がいい、私は元々概略を読まないようにしているので、適当であろうが、でたらめであろうが関係ありませんが・・・・・・