2022-04-11から1日間の記事一覧

幸田露伴芭蕉七部集『冬の日』評釈の評釈3

誰そやとばしる笠の山茶花 野水* *1 連句を解釈するには、まずおおよそ一句の解釈をし、次に前句との関わりを考え、前後照らしあって微妙な情趣を醸しだすところを会得すべきである。脇句は発句より生じ、第三句は第二句より、第四第五句から揚句にいたるま…

トマス・ド・クインシー『スタイル』14

それ故、散文を社会の初期状態において文が自然に取る形、あるいは可能な形と想像する者は間違っている。天空から降りてくる真理ではなく、地から湧き上がる真理だけが非韻律的な形式を可能にした。だが、社会の初期状態においては、人間の関心を引き、重要…

ブラッドリー『論理学』39

§48.普遍的判断はすべて仮言的である、という結論は我々を再び以前からの難点に陥らせる(§6)。判断は常に真を意図するもので、真理は事実についての真を意味しなければならなかった。しかし、ここで我々が出会うのは事実に関するものとは思えない判断…