一言一話 15

 

 

サド 自然

 

サドの言うことを<文字どおり>に真にうけることほど無駄なことはない。・・・概して彼は、神のかわりに、<永久運動の状態にある自然>を設定しているのである。しかも彼は、この自然の信奉者であるかと思うと、またそれを呪詛する者ともなっているのだ。

 「彼は貴族を愛し、憎んでいたんやね」、淀川長治ヴィスコンティを評した言葉。