2021-08-16から1日間の記事一覧

一話一言 31

有罪者: 無神学大全 (河出文庫) 作者:ジョルジュ・バタイユ 河出書房新社 Amazon 未完了の宇宙 サン・ラサール駅に列車が入ってくる。私は列車の中にすわって、窓ガラスに顔を向けている。こんなことは、無辺際の宇宙の中の、取るにたらぬことでしかないと考…

ケネス・バーク『動機の修辞学』 5

.. アーノルドの形象の質 我々がここで言おうとしていることはなんだろうか。「エトナ山のエンペドクレス」と『サムソン』に一段階を差しはさむことで両者がどのように見えてくるかを探ろうとした。サムソンは敵を滅ぼす好戦的行為のなかで自ら死したが、我…

ブラッドリー『仮象と実在』 126

...[個別性と完全性は単に否定的なのだろうか] 続く章においても、私は同様の議論を辿っていくだろう。我々の宇宙の体系のなかでその場所から外れていくようななにかが存在するかどうかを調べていくことになる。そして、突出し、戦いを起こし、不調和を導…