2021-09-10から1日間の記事一覧

一言一話 51

批評をめぐる試み―1964 (ロラン・バルト著作集 5) 作者:ロラン バルト みすず書房 Amazon オブジェ オブジェは<始動>させる。それは観念よりも測り知れぬほど迅速な、文化の媒介者であり、<<場面>>とまったく同等に能動的な、幻覚の生産者である。それ…

ケネス・バーク『動機の修辞学』 25

. 形式的訴えかけ いかに同一化の原則を含んでいるかを示そうと、形式的な訴えかけについて先に言及した.ときには、その普遍的性格から、修辞学から詩学への移行が容易になされた。かくして、効用というより、文学的評価の観点から偏向的な弁舌をも考察し、…

ブラッドリー『仮象と実在』 146

[物理学の立場。] さて、我々が幾度が触れてきた問題を考えることにしよう。実在には、単なる物理的自然がありえないことを我々は見てきた。物理学の世界は独立したものではなく、全体的経験の一要素に過ぎない。そして、有限な諸魂を離れては、この物理世…