2021-10-03から1日間の記事一覧

一言一話 69

新=批評的エッセー―構造からテクストへ 作者:ロラン・バルト,花輪光 みすず書房 Amazon ラ・ロシュフーコーと怠惰 能動的な情念は最終的にまだしも評価出来る。というのも、それは一つの形をもっているからである。だが、怠惰(または弱さ)は悪徳以上に美徳…

ケネス・バーク『動機の修辞学』 43

.. 中世期の修辞学 これまで述べてきたことが修辞学に関する包括的な研究になっていると言うつもりはない。我々はこの特殊な「修辞哲学」を打ち立てるのに「役立てる」ことのできる作家たちのある側面だけを取り上げようとしたのであり、それによってその哲…

ブラッドリー『仮象と実在』 164

[しかし、関係は不可解なままである。] 同じ結論は因果的な系列を考えることによっても達せられるかもしれない。通常二つの側面は分離不可能であり、一方を無視するのが許されるのは承認を得たときである。しかしその帰結では、いまだ我々は真の因果的な関係…