2022-01-15から1日間の記事一覧

よろずの紙反故 42

血圧を媒介したる春の海 晩秋に廃学したる黒縄師 親方は配合の酒にあけら顔 寝台は肺肝に沼の心地かな 拝顔を床下でする雪の朝

一言一話 156

下村亮一『晩年の露伴』から。 『雪たたき』 この小説のあらすじも、長くなるから割愛するが、『史籍集覧』の畠山記の中にある、「雪タタキノ事」という項は、わずか千字にみたぬ短い文章で、それに当時の歴史的事実をさまざまに織りなして書いたものである…

レイモンド・ウィリアムズ『マルクス主義と文学』 1

【これも多分三分の一くらい。】 I.基礎概念 1.文化 現代の思考と実践の主要な領域のちょうど中心にあるものとして常に記されているのは「文化」という概念であり、様々な変化と複雑化を経ることで、論点としてだけでなくその発達を通じて直面してきた諸…

ブラッドリー『論理学』 8

[実践的推論でもない。15] §15.長らく生気を失っていたが、頑強に場所を塞いでいた教義を反駁することから代わって、最新の誤り、判断と実践的な信念との混同について考えることにする。私はいかなる心的な活動がどれだけベイン教授の理論と整合性を…