2022-01-20から1日間の記事一覧

よろずの紙反故 47

孟春に餅のかわりにバナナ喰い 花見客毛氈だけのわが領土 禅僧は孟宗竹で漸悟して 頭巾干す灰色の家は旗日なり 矢の先に果実の汁をそっと塗り

一言一話 151

下村亮一『晩年の露伴』から。 吸物料理二つ 「くわえという奴は、あのままではそれほどうまいものではないが、これをすりつぶして、揚げ物にするんだ。そして、これを吸物に入れて供すると、このくわえの味を、すぐ何だと当てる人はまずいないほど、独特の…

レイモンド・ウィリアムズ『マルクス主義と文学』 6

しかし、この達成のなかにも難点がある。本質的なものとして社会的過程を強調することは、進歩的単線的な発達と関連する、根強く残っている合理主義の一種、社会の「科学的法則」を発見しようとする傾向の一変種だと性質づけられる。それは本質的な部分を弱…

ブラッドリー『論理学』 13

[判断の始まりに必要とされる条件。21-22] §21.観念が知識の対象となり、真と偽が判断に入り込んでいく過程を段階をおって詳細に述べることは困難であろう。この困難さの他に、常に生じる事実に関わる問題がある。ある発達の段階があるとき、判断…