ケネス・バーク『歴史への姿勢』 71

... シンボルの盗みあい Stealing Back and Forth of Symbols

 

 王の神聖な権利は、最初神権政治の権威と戦う世俗的な利害のために援用された。「民衆」の世俗的な利害を代表するために、教会の権威ではなく、神が王を任命するのだと主張される。後に、教会が確立された王制と和平を結び、自分たちの利害を世俗的な権威の利害と一致させたとき、教会はその説を自分たちのものとして採用した。続いて、ブルジョアジーが王制と国家の双方を否定することによって、この説を否定した。それはこの説がもともと「権利」の名のもとに喧伝されたのと同じように、「権利」の名のもとになされた。それらの「権利」のなかには「自由」がある。次に、マルクスプロレタリアートのためにブルジョアのシンボルを盗んだ。シンボルの盗みあいは、野党が「窮地に追い込まれる」のを避けるのに認められる方法である。