思想
新=批評的エッセー―構造からテクストへ 作者:ロラン・バルト,花輪光 みすず書房 Amazon ポワント様式 ポワント様式とは何か?それは、もしこう言ってよければ見せ物として構成された格言である。あらゆる見せ物と同じように、格言もある快楽を目ざすのである…
新=批評的エッセー―構造からテクストへ 作者:ロラン・バルト,花輪光 みすず書房 Amazon 格言 格言はディスクールから切り取られた命題であるというだけではない。この命題そのものの内部においても、また、もっと微妙な不連続性が支配している。正常な文、<…
いかにしてともに生きるか―コレージュ・ド・フランス講義 1976‐1977年度 (ロラン・バルト講義集成) 作者:ロラン バルト 筑摩書房 Amazon 非現実と脱現実 非現実化すること:私はファンタスムの名のもとに現実を拒絶する。周囲の一切は現実的なものとの関係で…
いかにしてともに生きるか―コレージュ・ド・フランス講義 1976‐1977年度 (ロラン・バルト講義集成) 作者:ロラン バルト 筑摩書房 Amazon ベッドと仕事 自分のベッドとよい関係を保っている主体――豊かな、多機能的関係――≠何に関係も結んでいない主体:どうで…
記号の国―1970 (ロラン・バルト著作集 7) 作者:ロラン・バルト みすず書房 Amazon 箱 箱は、包装や遮断幕や仮面の役目をもち、なかに何かを隠し護りつつ指示している、ということで価値をもっている。すなわち、箱は代わりのものをあたえるのである――この表…
テクスト理論の愉しみ―1965‐1970 (ロラン・バルト著作集 6) 作者:ロラン バルト みすず書房 Amazon 意味の問題の三つのレベル これらの意味の問題を、すでに三つのレベルに位置づけることが可能であると思われる。まずは心理学的レベルである。この点に関し…
テクスト理論の愉しみ―1965‐1970 (ロラン・バルト著作集 6) 作者:ロラン バルト みすず書房 Amazon 象徴不能症 象徴不能症とは、わたしが意味の完全な免除と呼ぶものに到達するために、ある文明や社会において行われる非常に局限された努力のことである。そ…
批評をめぐる試み―1964 (ロラン・バルト著作集 5) 作者:ロラン バルト みすず書房 Amazon 構造主義的活動 シミュラークル およそ構造主義的活動といわれるもののねらいは、それが反省的思考のものであれ詩的なものであれ、ある<<オブジェ>>を再構成する…
現代社会の神話―1957 (ロラン・バルト著作集 3) 作者:ロラン バルト みすず書房 Amazon 神話の三つの読み取り方 1.空虚なシニフィアンに焦点を合わせるとわたしは、概念が神話の形式を両義性なしに満たすままにさせることになる。わたしの眼前にあるのは、…
文学のユートピア―1942-1954 (ロラン・バルト著作集 1) 作者:ロラン・バルト みすず書房 Amazon 対話 〈対話〉――世紀から世紀にわたって、同クラスの作家同士の間で交わされるあの二重唱ほど、フランス文学に固有で、かつ貴重なものはない。パスカルとモンテ…
ニーチェについて―好運への意志 (無神学大全) 作者:ジョルジュ・バタイユ 現代思潮新社 Amazon 笑い 超越性の破壊 笑いながら超越性を破壊しなければならない。子供が、自分自身の彼方、この恐い彼方に打ち捨てられてから、突然、母親の内奥の優しさを見い出…
ニーチェについて―好運への意志 (無神学大全) 作者:ジョルジュ・バタイユ 現代思潮新社 Amazon 嗚咽と交流 嗚咽は、打ち破られた交流を意味している。交流──内的交流の優しさ──が、死、別離、あるいは不和によって破られたときに、私は、自分の中に、この引…
ニーチェについて―好運への意志 (無神学大全) 作者:ジョルジュ・バタイユ 現代思潮新社 Amazon 交流 賭けに投じられた二つの存在 私の存在の彼方は、まずはじめ虚無である。つまりこの場合の彼方とは、私が、引き裂かれてゆく中で、空虚の耐えがたい感情の中…
有罪者: 無神学大全 (河出文庫) 作者:ジョルジュ・バタイユ 河出書房新社 Amazon 笑い--維持されぬもの もし私の生が笑いの中に身を滅ぼすとすれば、私の自信は無知の自信となり、結局は自信の全面的欠如となるだろう。狂乱の笑いは推論の手のとどく圏内か…
有罪者: 無神学大全 (河出文庫) 作者:ジョルジュ・バタイユ 河出書房新社 Amazon 真理のありか 真理は会話とともに、共有される笑いとともに、友情とともに、エロチスムとともに始まり、ひとりの人間から他の人間へと移行しつつ、はじめて生起するものなのだ…
有罪者: 無神学大全 (河出文庫) 作者:ジョルジュ・バタイユ 河出書房新社 Amazon 未完了の宇宙 サン・ラサール駅に列車が入ってくる。私は列車の中にすわって、窓ガラスに顔を向けている。こんなことは、無辺際の宇宙の中の、取るにたらぬことでしかないと考…
有罪者: 無神学大全 (河出文庫) 作者:ジョルジュ・バタイユ 河出書房新社 Amazon 着衣を剥がされること 着衣につつまれたひとりの女のからだに————人間の次元では————具体化される完了態の幻影、部分的にさえ、着衣を剥がれれば、たちまち女の動物性はあらわ…
有罪者: 無神学大全 (河出文庫) 作者:ジョルジュ・バタイユ 河出書房新社 Amazon 爆笑 爆笑や接吻は概念を生みだしたりはしない。客体を取り扱いやすいものにするのに必要な観念よりも、爆笑や接吻の方が、「在るもの」へのいっそう真実な到達法を計らってく…
内的体験 (平凡社ライブラリー) 作者:ジョルジュ バタイユ 平凡社 Amazon 生きのびるための内在性の絆 私を超越する(私においてそれが空虚だという意味でだ)この諸客体の世界は、私をその超越性の圏内に閉じこめ、ある意味では私自身の外在性の中に閉じこ…
内的体験 (平凡社ライブラリー) 作者:ジョルジュ バタイユ 平凡社 Amazon 笑い 私たち人間の配当物たるこの生のすみずみまで、安定性の欠如の意識が、すべての真の安定性の深い欠如の意識が、笑いの魅力を解き放つ。あたかも、突然この生が、空虚にして悲し…
内的体験 (平凡社ライブラリー) 作者:ジョルジュ バタイユ 平凡社 Amazon ヘーゲルの体系が失敗するところ ヘーゲル的人間————「存在」にして「神」————は、企てとの等価値として完成され、完了する。自己は全一者にならねばならず、挫折することがない。喜…
内的体験 (平凡社ライブラリー) 作者:ジョルジュ バタイユ 平凡社 Amazon 啓示としての笑い 〔ここで二十年ほど昔に話が飛ぶ。長いキリスト教信仰から脱出して、私はまずのっけから大笑いをし、私の生は陽春の不実さとともに笑いの中に溶けていった。この笑…
内的体験 (平凡社ライブラリー) 作者:ジョルジュ バタイユ 平凡社 Amazon 裸形の笑い 私の経てきた道程を一瞥してみよう。————あれから十五年になる(いや、もう少し古い話かもしれない)。私は夜おそく、どこかから帰るところだった。レンヌ通りには人影は…
澁澤龍彦翻訳全集〈13〉 エロティシズム,長靴をはいた猫 作者:澁澤 龍彦 河出書房新社 Amazon 聖なるものと存在の連続性 犠牲においては、単に裸にするということだけでなく、犠牲者を殺すということ(あるいは犠牲の対象が生きものでなければ、何らかの方法…
澁澤龍彦翻訳全集〈13〉 エロティシズム,長靴をはいた猫 作者:澁澤 龍彦 河出書房新社 Amazon 連続性へのノスタルジー 基礎的には、連続から非連続へ、あるいは非連続から連続への過程がある。私たちは非連続の存在であり、理解できない運命の中で孤独に死ん…
澁澤龍彦翻訳全集〈13〉 エロティシズム,長靴をはいた猫 作者:澁澤 龍彦 河出書房新社 Amazon エロティシズム エロティシズムについては、それが死にまで至る生の称揚だと言うことができる。適切に言えば、これは定義ではない。しかし、私はこの言い方が何よ…
空間の詩学 (ちくま学芸文庫) 作者:ガストン バシュラール 筑摩書房 Amazon イメージ、存在の生成 イメージはわれわれのなかに根をはる。たしかに外部からうけいれたものだが、自分にもきっとこれを創造することができた、自分がこれを創造するはずだった、…
Blues & Roots (With Bonus Tracks) アーティスト:Mingus, Charles 発売日: 2008/01/13 メディア: CD 渋江抽斎 (岩波文庫) 作者:森 鴎外 発売日: 1999/05/17 メディア: 文庫 万引き家族 メディア: Prime Video 音楽を聴くことはここ数十年変わりがないが、学…
新装版 ホワイト・ジャズ (文春文庫) 作者:ジェイムズ エルロイ 発売日: 2014/06/10 メディア: 文庫 フリー・ジャズ(+1) アーティスト:オーネット・コールマン 発売日: 1990/12/21 メディア: CD 吉本隆明の時代 作者:絓 秀実 発売日: 2008/11/29 メディア: …
キルケゴールとアンデルセン 作者:室井 光広 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2000/09 メディア: 単行本 キルケゴールと違和感なく結びつく名前というのであれば、たちどころにその幾人かをあげることができる。思想家には、別の名前を容易に引きつける者と…